博物館で、その自治体が自分達の歴史、自然、文化にどのくらい誇りを持っているかがわかります。
宮古島の歴史を知るべく、向かった先は宮古島市総合博物館。宮古島の歴史や文化が伺えたり、その他にも時期によって変わる特別展が行われていたりします。
入り口の外から、ワクワクしてきます。なんと入り口の外にサバニ(鱶舟)が。サバニとは琉球列島の漁師に古くから使われていた漁船の名称です。サバニの絵は後ほど。
お、昔の郵便ポストも発見!さすがに投函は出来ませんが、このレトロな雰囲気がかわいいですね。この丸い形のポストはなかなか見られませんから、貴重です。
パーントゥのお面です!
入り口の時点で既にパーントゥのお面に出会えてしまいます。パーントゥって何かって…?
それは…
こちらです!すごい迫力!…ていうかリアルすぎてちょっと怖い。
島尻で本物のパーントゥに追いかけられましたが、かなり本物に近いつくりです。あとは匂いも再現できたら…う~ん、今にも走り出しそう。
島尻のパーントゥは、パーントゥプナハと呼ばれる行事で年3回あるうち、3回目に面をつけた来訪神のパーントゥが3体出現します。その体は全身にシイノキカズラというつる草をまとい、泥を塗って集落に出て厄払いをします。人々は泥を塗られて、村から悪魔を追い払い、無病息災を得ることができる、と言われています。
パーントゥのお祭りを見に行くなら必ず、白いTシャツを着ていきましょう!泥が跳ねるのがこのお祭りの基本なので、参加する方はそれなりの覚悟で行ってくださいね!付いても文句は無しの方向で!私は去年、泥を付けてもらえなくて残念でしたが、今年こそは~!
こちらは宮古島の縮小マップ。ボタンを押して、御嶽やみゃーかと呼ばれる巨石墓の場所や数が分かったりします。
御嶽とは聖地の総称ですが、人々を守り、村の災いを除き、豊穣をもたらす神のいる場所、と言ったところでしょうか。宮古島の御嶽は祭りの日以外は立ち入りが禁止されているところがあったり、性別が記されているものがあったり、航海守護を専門にしている神が居たり、と宮古島独特な特徴があるそうです。また、県内でも御嶽の数が多く、その数は800を超えるそうです。
東平安名崎もこの通り。ちゃーんと灯台まで作られていますよ。小さくてかわいいです。
それにしても、この手のボタンって全部押したくなってしまうのは私だけですか?
入り口にもあったサバニに乗って漁をしている様子です。昔の人はこんな感じで漁をしていたんですね。宮古島はサンゴに囲まれている島なのでサンゴ礁の内側で近海魚を捕る漁が多かったようです。
農業の様子も分かりやすく展示されています。農業はサトウキビやアワ、サツマイモなどが盛んだったそうですが昔は機械なんてなかったから、牛や馬も働いていたそうですよ。田畑の土起こしや製糖小屋の圧搾機の回転などにも大活躍だったそうです。
ちなみに現代は2月から3月にかけてサトウキビの収穫がピークになります。この時期は製糖工場も24時間フル稼働していて、工場の近くには甘い香りが漂います。
昔の中流家庭の家の再現がそのまま展示されてあります。
貝殻のお守り、水字貝(すいじがい)を飾るのは今も昔も変わらない。沖縄では、その「水」の文字にあやかって、火除けや魔よけのお守りとして家の門や玄関などにつける風習があり、古書ではヒヨケガイともされているようです。
今との違いや、今も昔も変わらないところを見つけるのも楽しいですね。
今も昔も大切なお水。水の大切さを知っている宮古島だからこそ、このような展示もして頂けて、昔のやり方が知ることが出来るんですね。水や自然は大切に守っていかなくては、と考えさせられます。
その他にも展示物はたくさんです。ゆっくりじっくり、宮古島の歴史、文化に触れ合うことができる博物館。季節によっては特別な催し物もされていますので、観光にこられた方も是非チェックしてみてください。そして宮古島をよりディープに知って、身近に感じるようになったら、それはもう宮古島の虜になった印です。
雨の日は何となく文化的な気分になる私ですが、たまにはこんな時間を過ごしてみるのもいいかもしれませんね。