ひとの温かさに後押しされ、
自然の中を駆け抜ける
透明感のある海を泳ぎ、風を切ってバイクで疾走。そして海や島の人びとの声援を背に、宮古島を走り抜ける。
トライアスロンの「喜び」がすべて詰まった大会が、ここにある。
ひとを惹き付けてやまない過酷なレース。
スイム3km、バイク155km、ラン42,195km。これが宮古島トライアスロンで、選手が駆け抜ける距離だ。トライアスロンの中でも過酷な「ロング・ディスタンス」というカテゴリーに入る。「スタートラインに立つ勇気。ゴールしたものすべてが勝者」といわれるほど、過酷なスポーツだ。にも関わらず2014年で30回を迎える全日本トライアスロン宮古島大会には、全国から1,500人を越える参加者が集まってくる。
いつもとはひと味違った、宮古島との出会い。
「ランのときは特に、絶えず島のひとが沿道にいて応援してくれるんです。休んでいけってビールを勧められることもありました(笑) 以前の大会のとき、牧場のおとうさんと仲良くなって、そのとき生まれた子馬に私の名前を付けてくれたんですよ。翌日、レース中に馬に名前とがんばれって書いた横断幕をかけてしばらく並走してくれたりして。そうやって仲良くなっていった人たちが、おかえり、といって迎えてくれるんです。今年は大会をエンジョイしたいですね。風を感じたい。スイムのときはダイバーが下で手を振ってくれているそうなんです。いままでは気づかなかったけど、今年はそういう部分も含めて、いつもとは違う宮古島を感じたいと思っています」
宮古の人びとのやさしさが「ひと」をつくる。
「宮古島のひとの心配りややさしさ。自分たちが普段忘れていた感謝の気持ちやホスピタリティ、そういった本来ひとがもっている前向きなエネルギーを宮古島の人たちは自然と発していると思うんです。でも、それは台風などの自然災害があっても折れない「強さ」を持っているからこそのやさしさ。そういうものに触れたとき、選手としても自分のためだけではなく、「応援してくれている人たちを喜ばせたい」と思うようになる。ひとをひととして成長させてくれる大会なんです」
島の人びととの再会を楽しみに。
「海がきれい。ランやバイクでのロケーションの良さ。そしてあたたかい応援の中で走れる。島をあげて、一体となって応援してくれる、この雰囲気は他にはないような気がします。トライアスロンは日常と離れて、自分の体を最大限に生かしたり、力を試したりできるもの。レース中はすごく苦しいけど、終わってみるとまたやりたいって思うような、中毒症のような感じですね(笑) 参加歴が増える毎に、ひととのつながりを大切に感じるようになりました。1年に1度しか会えない、お世話になった宮古島のひとたちに再会するのも、楽しみのひとつです」
トライアスロンの魅力はすべてここにある。
東洋一とも言われる与那覇前浜ビーチでスイムをスタートし、バイクでは一気に北上して池間島へ、宮古ブルーの合間を縫うようにして掛かる池間大橋を渡り、その後は名勝としても名高い東平安名崎から隆起珊瑚の絶壁を一望する七又海岸を通り、来間大橋を往復。宮古島を隅から味わい尽くすようなこのコースと、宮古の人びとのあたたかさ。そう、トライアスロンの魅力はすべて、ここにある。
このテーマの主な撮影地
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与那覇前浜ビーチ
- 住 所:
- 沖縄県宮古島市下地字与那覇地区
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池間島
- 住 所:
- 沖縄県宮古島市平良池間
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東平安名崎
- 住 所:
- 沖縄県宮古島市城辺字保良地区
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七又海岸
- 住 所:
- 沖縄県宮古島市下地来間
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来間島/来間大橋
- 住 所:
- 沖縄県宮古島市下地来間地区