バスやレンタカーでは味わえない絶景を見に。
風の声を便りに、サイクリングの旅。
私たちは旅行先で、あれば必ずレンタルサイクルで旅をする。「歩くよりもはやくて、自動車や鉄道や飛行機や船よりも遅い」この微妙な速度が自転車の旅の魅力。車の移動ではやり過ごしてしまうことしか出来ない景色、ちょっとした発見に足をとめることが出来るから。快適に移動するための道具は時として大事な一瞬を見逃してしまう。
何にも干渉されない旅はアナログでしか体験できない。
窓を介してではない、自分の体に直に感じられる旅先の空気。遮るものが何もないから、見えてくる量が桁違いに多い。ペダルを漕ぐごとに私のエンジンはあたたまってくる。そうしたら、あとは気の向くままにハンドルを切って、ただひたすら走らせるだけ。一瞬一瞬で表情を変える自然はやっぱり体全体で感じとるしかない。坂道を登りきった場所から見る紺碧の海。少し汗ばむ体をやさしく通り抜ける風。すべてがいつもとは違う。
この景色をカメラに収めようとするならば、必ず一度立ち止まる必要がある。そして、伊良部島に来れば、このシーンをしっかりとファインダーに収めて持って帰りたいと、誰もが思うだろう。それは、伊良部島の陸のダイナミックさ、海の青、そして澄んだ空気のせいだと思う。
今日一日を、一生物の出来事に。
いつまでも色褪せない思い出を作りたいから。
いろんなスタイルの旅行を体験してきたけれど、自転車旅行は旅先の街や人との距離が短いし、同じ場所を通ったとしても新しい発見はたくさんある。
見て、聞いて、触れてみて初めてわかること。そして話してみることでしか知りえないエピソード。その一つ一つが、旅のゴールに向けて幾重にも重なっていき、今日一日のストーリを作る。私たちだけの今日という名の物語。
路地裏ラビリンス。
走っていて見つけた、不思議な小路を歩くことにした。自転車を停めて、一歩足を踏み込めば、そこはまるで異世界。時が止まったように昔も今もここにあるものたち。手を置いてみると、お気に入りの小説のワンシーンを切り取ってきたような、初めて来たのにどこか懐かしく思わせる光景に見えてきた。どうやら私たちは魔法にかけられてしまったのかもしれない。
ここを一度出てしまったらもう二度と見つけられる気がしない。そんな風景が続く道を一歩ずつ、ゆっくりと、上ったり、下ったり、を繰り返しながら進んでいく。ここは一体、どこに繋がっているんだろう。
ここは、宝石箱の中。
うっとりするのは仕方ないでしょ?
伊良部の南西にある中の島ビーチ。まるでアクアマリンやタンザナイト、トルマリンなど、色とりどりの宝石が海底にびっしり敷き詰められているかのような淡いブルー。その宝石たちが太陽の光にキラキラと輝いている透明な海。岩場だから海水浴場の波打ち際のような人の活気や派手さはないけれど、その代わりに波の音が最高のBGMになる。
遠くにはダイバーの姿が見えた。伊良部島のリーフ際は熱帯魚たちにも、ダイバーにも、きっとパラダイスに違いない。夏の頃にはきっとこのビーチも多くの人で賑わうのだろう。
漁師の島の恵みとハーブを贅沢にいただく。
地産地消のグルメを離島のレストランで。
旅の最後はやっぱりグルメは外せない。離島ならではの個性的かつ新鮮な魚介類やスパイス、ハーブなど、伊良部島で取れる素材を思う存分満喫できる、そんなレストランが存在する。腕の良い料理人が造り出す、食べる人のことを思った心のこもった一皿はどれも美味しくて、一口食べるたびにメニューを見てしまう。伊良部島は宮古島に比べリゾート感はなく、日が落ちれば静かで真っ暗。その中にぽつんとたたずむお店の明かりがやさしく、暖かい。
島の料理とお酒を堪能しながら、夜のゆったりした時間が流れていく。
このテーマの主な撮影地
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伊良部大橋
- 住 所:
- 沖縄県宮古島市伊良部
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ヤマトブー大岩
- 住 所:
- 沖縄県宮古島市伊良部池間添
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友利かつお加工場/海跨
- 住 所:
- 沖縄県宮古島市伊良部字池間添249-1
- 電話番号:
- 0980-78-5778
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牧山展望台
- 住 所:
- 沖縄県宮古島市伊良部
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白鳥岬
- 住 所:
- 沖縄県宮古島市伊良部佐和田
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フナウサギバナタ
- 住 所:
- 沖縄県宮古島市伊良部佐和田
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中の島ビーチ
- 住 所:
- 沖縄県宮古島市伊良部佐和田
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琉宮
- 住 所:
- 沖縄県宮古島市伊良部1492-13
- 電話番号:
- 0980-78-6543
- 営業時間:
- 11:30~15:00
18:00~23:00
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なかゆくい商店
- 住 所:
- 沖縄県宮古島市伊良部国仲57-3
- 営業時間:
- 9:00~17:00